個人投資家が購入することができる投資信託は非常に数が多く、取り扱い本数が多いネット証券であれば、約2,700本の中から選ぶことが可能です。これだけ数が多いと、何を選べばいいか分からないと思うかもしれません!
選ぶ際の基準の1つにコストが挙げられます。コストは言い換えれば手数料のことです。
投資信託に係る手数料は大きく分けて3つ!
(販売)買付手数料
投資信託の管理費用
信託財産留保額
1つ目が(販売)買付手数料
投資信託を購入する際に、購入金額に対して1%や3%など一定の料率がかかります。しかし、最近はこの買付手数料がかからない投資信託も多くなってきていて、そのような投資信託を「ノーロード」と呼んだりもします。ネット証券の中では全ての投資信託をノーロードにしている所もあります。
2つ目の手数料は投資信託の管理費用
投資信託を保有している間、投資信託の純資産総額に対して、毎日差し引かれていく費用になります。信託報酬という表記をされることもあります。一般的にはどの投資信託も信託報酬が差し引かれていくものですが、その料率は0.2~3.0%ぐらいと幅広く設定されています。
3つ目は信託財産留保額
投資信託を売却する時にかかる手数料です。この手数料はかからない投資信託の方が多くなっています。どの投資信託を購入したとしても、将来どれぐらい儲かるのか、損をするのかは誰にも正確に予測はできませんが、どれぐらいコストがかかるかというのは購入時点で確実に算出できます。そのような観点から、コストを徹底的に抑えることが期待リターンを高める1つの方法であるとはいえるでしょう。
投資信託は大きく分けて2種類
コスト以外にも、種類で投資信託を選ぶ方法があります。
投資信託は大きく2種類に分けることが出来ます。
1)インデックスファンドと呼ばれる投資信託
インデックスとは株価指数のことを指し、日本の株価指数であれば日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、米国の株価指数であればNYダウやS&P500などが有名です。
インデックスファンドは、これらの株価指数に連動するように運用されています。日経平均が1年間で5%上昇したとすると、日経平均に連動するインデックスファンドも、ほぼ同じ上昇率を記録します。つまり、日経平均を構成する225銘柄に投資するようなイメージです。
2)アクティブファンド呼ばれる投資信託
こちらはインデックスファンドとは違い、なるべく多くのリターンを上げられるように、様々な工夫を凝らす投資信託です。たとえば、日本の中小型株だけに投資をしたり、AI関連の企業だけに投資をしたりします。インデックスを意識して運用はしないため、先程の例のように日経平均が1年間で5%上昇したとしても、アクティブファンドは20%上昇しているかもしれませんし、逆に20%下落しているかもしれません。
また、投資している資産や国でも分類することができます。株式に投資するものもあれば、債券や原油、金などに投資している投資信託もありますし、バランス型とよばれる投資信託は1本の投資信託で国内外の株式や債券に分散投資しています。
極端な考え方を持つのはやめよう
この数年間で個人投資家がブログやSNSで情報を発信するようになり、新聞や雑誌以外にも投資情報を簡単に得ることができるようになりました。個人投資家の発信する情報には、未経験者だった方が経験を積んでいく過程を記録しているものもあり、とても身近に感じながら、自分も読者として成長することが出来るかもしれません。また、同時にプロと呼ばれる人達のコメントも昔とは比較にならないほど多く目にする機会が増えました。
これは投資未経験者や初心者には歓迎すべき環境であると思いますが、一方で間違った情報や極端に偏った意見などもあるのが実情です。取得できる情報は増えたものの、一方で玉石混合の情報から的確に取捨選択する能力が求められています。
ここ数年でよく目にする意見の1つに「インデックスファンドこそ正義であり、アクティブファンドは悪」かのような極端な意見を目にします。その論拠にはアクティブファンドのコストがインデックスファンドより高いこと、長期で保有するとコストが割高なのにインデックスファンドよりパフォーマンスが悪いことなどが挙げられています。
投資を始めると情報収集をする習慣もつくかと思いますが、世の中の情報をすべて鵜呑みにするのではなく、あくまで参考として参照し、最終的には自分の頭で考えて、自分の目的やスタイルにピッタリな投資信託を見つけましょう。
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